体幹が不安定な状態での急な方向転換
テニスのフットワークでは、頻繁に左右への素早い移動や前後のステップが必要です。このとき、体幹が不安定な状態で急激に方向を変えようとすると、腰に過度な負荷がかかりやすくなります。特に、腰が回旋しすぎたり、体幹がブレたりする動きは、腰椎(腰の骨)やその周辺の筋肉・靭帯にストレスを与え、腰痛を引き起こす原因となります
硬式テニス選手がフォアハンドやバックハンドを打つ際に、腰痛の原因となる動作には以下のような特徴が見られます。特に、腰に過度な負担がかかる動作やフォームの崩れは、長期的な痛みや慢性化の原因になりやすいです。腰痛を予防するために注意すべき動作を確認していきましょう。
1. 体幹の回旋が不足した状態でのスイング
フォアハンドやバックハンドのスイングでは、体幹(特に腰や骨盤)がしっかり回旋し、下半身から上半身へスムーズに力が伝わることが理想です。しかし、体幹の回旋が不足していると、スイングの際に腰だけで力を補おうとしてしまい、腰椎に過度なストレスがかかります。このような場合、スイングごとに腰への負担が蓄積し、腰痛が発生しやすくなります。
2. 過度な腰の回旋
逆に、体幹の回旋が過剰になり、特に腰がひねりすぎる場合も腰痛の原因となります。ラケットに強い力を加えようとした際に、腰の可動域を超えた回旋が起きると、腰椎や周辺の筋肉、靭帯に過度なストレスがかかりやすくなります。腰椎は本来回旋の動きには適していないため、股関節や肩の回旋を活用し、腰の動きを抑えることが重要です。
3. 上半身のブレが大きいスイング
フォアハンドやバックハンドのスイング中に上半身が不安定になると、腰で体を支えようとする動きが強くなり、腰椎への負担が増加します。特に体幹の筋力が不足していると、バランスを取るために腰を反らせる動きや捻る動きが多くなり、腰痛を引き起こす原因となります。安定したスイングのためには、体幹や骨盤周辺の筋力が重要です。
4. 前傾姿勢のままの無理なスイング
特に低いボールを打つ際に、前傾姿勢のまま無理にスイングを行うと、腰に過度な前屈の力がかかり、筋肉が緊張して痛みを引き起こしやすくなります。腰を丸めた状態でスイングを繰り返すと、腰椎やその周辺の筋肉に不自然な負荷がかかり、長時間プレーを続けると腰痛が発生しやすくなります。膝を柔軟に使って重心を下げ、腰を丸めずに打つことが大切です。
5. 体重移動が不十分なスイング
スイング時に体重移動が不十分な場合、腰だけで回転やパワーを補おうとするため、腰に余計な負担がかかります。特に後ろ足から前足への体重移動が不足すると、スイングの終わりに腰を反らせてバランスを取ることが多くなり、腰痛の原因となります。体重移動を意識することで、スムーズに力を伝え、腰への負担を減らすことができます。
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